みなさん、青空や夕焼けの美しさはよく目にすると思います。
昼間の空は透き通った青色、夕方には赤やオレンジ色に染まり、見る人を魅了しますよね。
でも、ふと思ったことはありませんか?「緑色の空って見たことがないな」と。

そう思って探していたら、こんな画像を見つけました。
実際に2022年7月にアメリカで観測されたそうです。
実は、緑色の光も太陽の光の一部なんです。
光は、赤、黄、緑、青、紫といった色が集まってできていますが、空の色はこの光が大気中でどう「散らばる」かによって変わります。
だから、緑色の空があっても不思議ではないと思って探してみたら、先ほどの画像に出くわした訳です。
空の色はなぜ変わるのか?
昼間の空が青く見えるのは、短い波長を持つ青い光が大気中の分子にぶつかりやすく、強く散らばるからです。
一方、夕方には太陽が地平線に近づき、青い光は散乱されすぎて届かなくなり、代わりに長い波長の赤やオレンジの光が地表に届いて、夕焼けの色を作ります。
しかし、「緑色の光」はどこへ行ってしまったのでしょうか?
緑色の光はどこに?
実は、緑色の光も太陽の光の中にしっかりと存在しています。
ただ、青い光や赤い光の強さに隠れてしまい、私たちの目には見えにくくなっているのです。
昼間は青い光が強く、緑色はその中に埋もれてしまいます。
夕方になると今度は赤やオレンジが目立ち、またもや緑色は他の色に覆い隠されてしまうのです。
黄金色の空と「逢魔が刻」
特に夕方、日が沈む直前に空が黄金色に輝く神秘的な瞬間があります。
この光景を日本では「逢魔が刻(おうまがとき)」と呼び、少し不思議で、どこか神秘的な時間だとされています。
この黄金色の光も、緑の光と同じように太陽光が大気を通過する際に、さまざまな色の波長が影響を受けるために現れます。
特に夕方の低い太陽からの光は、青い光が散乱されて消え、赤や黄色が残って、空全体が美しい黄金色に染まります。

緑色の空が現れた理由とは?
普段の空は青や赤が主役ですが、特定の気象条件では緑っぽい空が見えることもあります。
たとえば、大きな嵐が来る前や雷雲が迫っているとき、空が緑色に染まることがあります。
これは、特定の雲の厚さや水滴が光の屈折や散乱に影響して起こる特殊な現象です。
ただ、日常的にはほとんど見ることができない珍しい空の色です。
空に思いをはせる
緑色の空は、理論上は存在しますが、普段私たちが見ることはありません。
青空や夕焼けの色が強いため、緑色は目立たずに隠れてしまいます。
夕方の黄金色の光や「逢魔が刻」の神秘的な瞬間も、太陽光と大気が作り出す美しい自然現象のひとつです。
次回、空を見上げるときは、そんな隠れた光のマジックに思いを馳せてみてください。