パラレルワールド

パラレルワールドという言葉を聞いたことがありますか?
今の物理学では、パラレルワールドの存在を支持する学者が主流になりつつあります。
一見難しそうなパラレルワールドですが、出来るだけ簡単に説明していきますね。

パラレルワールドとは、私たちが今生きているこの世界とは別に、たくさんの別の世界が同時に存在しているという考え方です。
この考え方を理解するために、よく使われるのが「シュレディンガーの猫」という不思議な話です。

この話は、1935年に物理学者のエルヴィン・シュレディンガーが考えたもので、次のような内容です。
まず、1匹の猫を箱の中に入れ、その箱には毒が入った瓶と、その瓶を壊すかどうかを決める装置を一緒に入れます。
この装置は、ポンコツで動くかどうかは分かります。
つまり、瓶を壊すかもしれないし、壊さないかもしれません。
もし装置が正常に動いたら瓶が壊れて、猫は毒で死んでしまいます。
もし装置が正常に動かなければ、猫は無事です。

ここで面白いのは、箱を開けて猫の状態を確認するまで、猫はどんな状態なのでしょうか?
量子力学の解釈では、猫は「生きている状態」と「死んでいる状態」が重なった状態となります。
これは、私たちの常識ではなかなか理解しにくい部分ですが、量子力学という分野ではそう考えられています。

さて、この話をパラレルワールドの考え方に当てはめるとどうなるでしょうか?
パラレルワールドでは、箱を開けた瞬間に2つの異なる世界が生まれると考えます。
一つの世界では猫が生きており、もう一つの世界では猫が死んでいるというわけです。
つまり、私たちが何かを決定するたびに、その結果が異なる複数の世界が存在するという考え方です。

この考え方は「多世界解釈」と呼ばれており、1950年代にヒュー・エヴェレットという物理学者が提唱しました。
多世界解釈では、私たちがどのような選択をしても、その選択によって異なる世界が生まれ、それぞれの世界は別々に存在し続けるとされています。
たとえば、今日どの道を選んで家に帰るかによって、一つの世界では右の道を選び、別の世界では左の道を選んでいるというようにです。

この考え方は、スピリチュアルな意味でも興味深いです。
パラレルワールドの考え方は、「私たちの人生には無限の可能性がある」ということを象徴していると解釈されることもあります。
つまり、私たちの選択によって、私たちの人生がいろいろな方向に広がっていく可能性があるということです。
これにより、どんな選択をしても、それが別の可能性を持つ新しい世界を作り出していると考えることができます。

たとえば、もし違う仕事を選んでいたらどうなっていたか、もしあの時別の選択をしていたらどうなっていただろうと考えることはありますよね。
パラレルワールドの考え方では、実際にその「もしも」の世界がどこかに存在しているかもしれないということです。
これは、私たちにとって自分の選択や人生について新しい見方を提供してくれる考え方です。

もちろん、パラレルワールドはまだ科学的に証明されているわけではありませんが、その考え方は私たちが人生を考える上で新しい視点を与えてくれるかもしれません。
物理学の世界ではまだ多くの謎が残っていますが、パラレルワールドという考え方は、その謎を解き明かす手がかりの一つかもしれません。
また、私たちが普段感じる「無限の可能性」や「選択の重要さ」を深く考えるきっかけにもなるでしょう。

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